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getpriority
Langue: ja
Version: 2002-09-20 (fedora - 25/11/07)
Section: 2 (Appels système)
名前
getpriority, setpriority - プログラムのスケジューリングの優先度を取得/設定する書式
#include <sys/time.h>#include <sys/resource.h>
int getpriority(int which, int who);
int setpriority(int which, int who, int prio);
説明
システムコール getpriority() や setpriority() は、 which と who で指定されたプロセス、プロセス・グループ、ユーザーの スケジューリング優先度 (scheduling priority) の 取得や設定をそれぞれ行う。which の値は PRIO_PROCESS, PRIO_PGRP, PRIO_USER, のどれか一つで、 who は which に応じて解釈される (PRIO_PROCESS だとプロセス識別子、 PRIO_PGRP だとプロセス・グループ識別子、 PRIO_USER だと UID (ユーザID) と解釈される)。 who がゼロならば、(それぞれ)呼び出したプロセス、 呼び出したプロセスのプロセス・グループ、 呼び出したプロセスの実UID を意味する。 prio は -20 から 19 の範囲の値で (但し以下の注意の項を参照のこと)、 デフォルトの優先度は 0 である; 小さな数字ほど、有利なスケジューリングとなる。
getpriority() コールは指定したプロセスの中の最も高い優先度 (数値的には最小の値) を返す。 setpriority() コールは指定したプロセス全ての優先度を指定した値に設定する。 優先度を今より小さい値に設定できるのはスーパー・ユーザーだけである。
返り値
getpriority() は成功した場合にも -1 の値を返す可能性があるので、 呼び出しの前に外部変数の errno をクリアし、呼び出しの後に返り値の -1 が正当な値か エラーかを判別する必要がある。 setpriority() コールはエラーがなければ 0 を返し、エラーがあれば -1 を返す。エラー
- EINVAL
- which が PRIO_PROCESS, PRIO_PGRP, PRIO_USER のいずれでもない。
- ESRCH
- which と who で指定されたプロセスが存在しない。
上記のものに加えて setpriority() では以下のエラーがある:
- EPERM
- プロセスは見つかったが、そのプロセスの実効 (effective) UID が 呼び出し元の実効UID にも実 (real) UID にも一致せず、 呼び出し元が特権も持っていなかった (Linux の場合、 CAP_SYS_NICE ケーパビリティがなかった)。 以下の「注意」も参照のこと。
- EACCES
- 呼び出し元がプロセスの優先度を下げようとしたが、必要な特権を 持っていなかった (Linux の場合、 CAP_SYS_NICE ケーパビリティがなかった)。 Linux 2.6.12 以降では、呼び出し元が、あるプロセスの優先度を、 変更対象のプロセスのリソース RLIMIT_NICE のソフト・リミットの範囲外に設定しようとした場合にのみ、 このエラーが発生する。詳細は getrlimit(2) を参照。
準拠
SVr4, 4.4BSD (これらの関数は 4.2BSD で最初に登場した), POSIX.1-2001.注意
fork(2) で作成された子プロセスは、 親プロセスの nice 値を継承する。 execve(2) の前後で nice 値は保存される。EPERM が発生する条件の詳細はシステムに依存する。 上記の説明は POSIX.1-2001 のものであり、全ての System V 風システムは これに従っているようである。 2.6.12 より前の Linux カーネルでは、呼び出し元の実 UID または 実効 UID がプロセス who の (実効 UID でなく) 実 UID に一致する必要がある。 Linux 2.6.12 以降では、呼び出し元の実行 UID がプロセス who の実 UID か実効 UID のいずれかと一致する必要がある。 全ての BSD 風システム (SunOS 4.1.3, Ultrix 4.2, 4.3BSD, FreeBSD 4.3, OpenBSD-2.5等) は、 2.6.12 以降の Linux と同じ動作をする。
実際の優先度の値の範囲はカーネルのバージョンによって異なる。 1.3.36 より前の Linux では、優先度の範囲は負の無限大 〜 15 である。 1.3.43 以降の Linux では、優先度の範囲は -20 〜 19 である。 カーネル内部では、nice 値は実際には 40 〜 1 の範囲を使って 表現されており (負の値はエラーコードとなるため)、こちらの値が システムコール setpriority() と getpriority() で使用されている。 glibc のこれらのシステムコールのラッパー関数において、nice 値の ユーザ領域 (user-land) とカーネル表現の間の変換が行われる。 変換式は以下の通り: unice = 20 - knice
いくつかのシステムでは、nice 値の範囲は 20 〜 20 である。
現在では <sys/time.h> をインクルードする必要はないが、インクルードすれば移植性を高めることができる (実際には <sys/resource.h> で rusage 構造体が定義されているが、そのフィールドで使用されている struct timeval 型は <sys/time.h> で定義されている)。
関連項目
nice(1), fork(2), capabilities(7), renice(8)Contenus ©2006-2023 Benjamin Poulain
Design ©2006-2023 Maxime Vantorre