getgrent_r

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Langue: ja

Version: 2007-07-26 (fedora - 25/11/07)

Section: 3 (Bibliothèques de fonctions)

名前

getgrent_r, fgetgrent_r - グループファイルエントリをリエントラント (reentrant) に取り出す

書式

 #include <grp.h>
 
 int getgrent_r(struct group *gbuf, char *buf,
 
size_t buflen, struct group **gbufp); int fgetgrent_r(FILE *fp, struct group *gbuf, char *buf,
size_t buflen, struct group **gbufp);

glibc 向けの機能検査マクロの要件 (feature_test_macros(7) 参照):

getgrent_r(): _GNU_SOURCE
fgetgrent_r(): _SVID_SOURCE

説明

関数 getgrent_r() と fgetgrent_r() は getgrent(3) と fgetgrent(3) のリエントラント版である。 前者は、 setgrent(3) によって初期化されたストリームから、次のグループファイルのエントリを読み込む。 後者は、引き数 fp として与えられたストリームから、次のグループファイルのエントリを読み込む。

group 構造体は <grp.h> において以下のように定義されている:

 struct group {
     char    *gr_name;      /* グループ名 */
     char    *gr_passwd;    /* グループパスワード */
     gid_t   gr_gid;        /* グループ ID */
     char    **gr_mem;      /* グループメンバ */
 };
 
 

リエントラントでない関数は静的な格納領域へのポインタを返す。 この静的な格納領域には、更にグループ名・パスワード・ メンバへのポインタが含まれる。 ここで説明されているリエントラントな関数は、 呼び出し側から提供されるバッファにグループ名など全てを返す。 最初の引き数として struct group を保持できるバッファ gbuf がある。 次にその他の文字列を保持できるサイズ buflen のバッファ buf がある。 これらの関数の結果 (ストリームから読み込まれた struct group) は、 提供されたバッファ *gbuf に格納され、この struct group へのポインタは *gbufp に返される。

返り値

成功した場合、これらの関数は 0 を返し、 *gbufpstruct group へのポインタとなる。 エラーの場合、これらの関数はエラー値を返し、 *gbufp は NULL になる。

エラー

ENOENT
次のエントリがない。
ERANGE
十分なバッファ空間が与えられていない。 もっと大きなバッファで再度実行すること。

準拠

これらの関数は GNU 拡張であり、POSIX 版の関数 getpwnam_r(3) の形式に似せてある。 他のシステムでは以下のプロトタイプが使われている。
 struct group *
 getgrent_r(struct group *grp, char *buf, int buflen);
 

より良いものでは、以下のようになっている。

 int
 getgrent_r(struct group *grp, char *buf, int buflen,
            FILE **gr_fp);
 

注意

関数 getgrent_r() は本当のリエントラントではない。 なぜなら、ストリームの読み込み位置を 他の全てのスレッドと共有しているためである。

 #define _GNU_SOURCE
 #include <grp.h>
 #include <stdio.h>
 #define BUFLEN 4096
 
 int
 main(void)
 {
     struct group grp, *grpp;
     char buf[BUFLEN];
     int i;
 
     setgrent();
     while (1) {
         i = getgrent_r(&grp, buf, BUFLEN, &grpp);
         if (i)
             break;
         printf("%s (%d):", grpp->gr_name, grpp->gr_gid);
         for (i = 0; ; i++) {
             if (grpp->gr_mem[i] == NULL)
                 break;
             printf(" %s", grpp->gr_mem[i]);
         }
         printf("\n");
     }
     endgrent();
     exit(EXIT_SUCCESS);
 }
 

関連項目

fgetgrent(3), getgrent(3), getgrgid(3), getgrnam(3), putgrent(3), group(5)